項目
ぼやっと
boyatto
物事の輪郭や境界線が曖昧である様子、または意識が集中していない状態を表します。
意味
短い意味
物理的に視界や光などがかすんでいて輪郭が不鮮明な状態や、心理的に記憶や考えが明確でない状態を表します。また、人が注意力を欠いていて、意識が別のところに向いている様子(上の空)を表すのにも使われます。
- 視界や光の輪郭が不鮮明な状態
- 記憶や知識の細部が明確でない状態
- 注意力が散漫になっている様子
意味の整理
視覚・光(不鮮明)
遠くの景色や暗闇の中の光など、物の輪郭や形がくっきりと見えず、かすんでいる様子。
遠くの山がぼやっと見える。
記憶・輪郭(曖昧)
過去の出来事の記憶や、物事の概念・境界線などが明確でなく、漠然としている様子。
昔のことをぼやっと覚えている。
心理状態(上の空)
意識が目の前のことに集中しておらず、気が抜けていたり、何も考えていなかったりする様子。
授業中にぼやっとしていた。
使い方のメモ
使い方
ぼやっとする
動詞として、意識が集中していない状態や、景色などがかすんで見える状態を表します。
ぼやっと + 動詞
副詞として、明確に見えない様子や、曖昧に記憶している様子などを修飾します。
ぼやっとした + 名詞
輪郭が不鮮明なものや、明確でない記憶などの名詞を修飾します。
使い方
よく使う表現
ぼやっと見える
視界がかすんでいる
ぼやっと覚えている
曖昧な記憶がある
ぼやっと光る
弱くかすんで光る
ぼやっとした輪郭
境界線が不明瞭な形
ニュアンス
場面ごとのニュアンス
| よく使う場面 | ニュアンス | 使い方のメモ |
|---|---|---|
| 記憶を思い出す時 | 中立 | 出来事自体はあったと認識しているが、細かい部分が思い出せない状態を示します。 |
| 景色を見る時 | 中立 | 霧、すりガラス、または視力の低下によってピントが合っていない状況でよく使われます。 |
| 仕事や勉強の場面 | 否定的 | 「ぼやっとしている」と他人から言われた場合は、集中力がないことへの注意や叱責となります。 |
似ている語
似た語との違い
| 似ている語 | 使う場面 | 同じではない点 | 短い例 |
|---|---|---|---|
ぼーっと ぼーっと / similar | 頭の中が完全に空っぽになっている状態や、炎や風が勢いよく続く音を表す時に使います。 | 「ぼーっと」は頭の空白状態や持続性を強調し、「ぼやっと」は形や記憶の不鮮明さに焦点を当てます。 | 一日中ぼーっと過ごす。 |
ぼんやり ぼんやり / similar | ほぼ同じ意味で使われますが、少し柔らかく、文章語的な響きがあります。 | 「ぼんやり」の方が静かで落ち着いたニュアンスを持ち、「ぼやっと」は少しくだけた印象を与えます。 | ぼんやりと空を眺める。 |
はっきり はっきり / opposite | 形、記憶、言葉などが非常に明確で、疑いの余地がない時に使います。 | 完全な対義語であり、明瞭でくっきりしている状態を表します。 | はっきり見える。 |
使い方のメモ
よくある間違い
文字が小さすぎて読めない時に「ぼやっとする」と言うこと。
その場合は「見えない」「字が細かい」などを使います。「ぼやっと」は、視力低下でピントが合わない場合や、インクが滲んでいる場合に使います。
わざと言葉を濁す時に使うこと。
意図的に明確な返答を避ける場合は「曖昧にする」「言葉を濁す」の方が適切です。
例文
例文
霧で遠くの山がぼやっと見える。
きりで とおくの やまが ぼやっと みえる。
視覚的視界がかすんでいて、物の輪郭が明確に見えない状態を表しています。
子どもの頃の記憶を、ぼやっと覚えている。
こどもの ころの きおくを、 ぼやっと おぼえている。
比喩的過去の出来事を完全には忘れていないが、詳細までは思い出せない曖昧な記憶を表しています。
授業中、ぼやっとしていて先生の話を聞いていなかった。
じゅぎょうちゅう、 ぼやっとしていて せんせいの はなしを きいていなかった。
比喩的意識が目の前のことに向いておらず、上の空になっている状態を表しています。
暗闇の中で、街灯がぼやっと光っている。
くらやみの なかで、 がいとうが ぼやっと ひかっている。
視覚的光源がくっきりとしておらず、周囲に柔らかく、または弱く光が広がっている様子を表しています。
彼は将来の目標について、まだぼやっとした考えしか持っていない。
かれは しょうらいの もくひょうに ついて、 まだ ぼやっとした かんがえしか もっていない。
比喩的具体的な計画や明確なビジョンがまだ固まっておらず、全体像が漠然としている状態を表しています。
似ている語
ぼーっと
bootto
注意力が向かず心がここにあらずの状態や、物の形が明確に見えない様子、または火が急に燃え上がる様子を表す言葉です。 頭の中が完全に空っぽであることを強調します。
ぼんやり
bonyari
物事の形や記憶が明確でない様子や、注意が向かず心が集中していない状態を表す言葉です。 意味はほぼ同じですが、少し柔らかい文章語的な響きがあります。
ぽかん
pokan
驚きや無関心で口を開けて何も考えずにいる様子や、頭などを軽く叩いたときの空洞のある音を表す言葉です。
はっきり
hakkiri
物事の形や内容が、ぼんやりせずに明確に分かる様子を表します。 輪郭や記憶が非常に明瞭である状態を表す対義語です。
質問
「ぼやっと」と「ぼーっと」の違いは何ですか?
どちらも意識が集中していない状態に使えますが、「ぼやっと」は「視界のかすみ」や「記憶の曖昧さ」によく使われ、「ぼーっと」は「頭の中が空っぽであること」を強調します。
文法が理解できない時に「ぼやっと」を使えますか?
「ぼやっとわかる(なんとなくわかる)」という使い方はできます。しかし、全く理解できない場合は「わからない」と言う方が自然です。
目上の人に使ってもいいですか?
丁寧語と合わせて「ぼやっと見えます」と自分の状態を伝えるのは問題ありませんが、目上の人が集中していない時に「ぼやっとしていますね」と指摘するのは失礼にあたります。
出典の詳細
- 項目ID
- 2119350
- 出典
- JMdict_english
- 版
- -
- 確認メモ
- 特別なメモはありません
- 表示言語
- 日本語
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